君のとなりで、恋をする
自分に問いかけても、答えは出ない。

さっきまで“予備”として抱えていたボトルは、もうただの水じゃなくなっていた。

指先に残る温度と、さっきまで結城先輩が飲んでいたボトルだ、という事実だけで意識してしまう自分が恥ずかしいのに、目を逸らせない。

視線を落としても、頬の熱は収まらない。

むしろ見られてしまったことで余計に意識してしまう。

周囲の声も、笑いも、ボールの音も、すべて遠くに霞んでいく。

心を奪ったのは、ほんの一瞬の出来事。

それなのに――私の世界は、その一瞬で、大きく揺れてしまっていた。



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