君のとなりで、恋をする
15話 広がる噂
──練習後の体育館。
汗の匂いと、
まだ床に残るボールの反響音。
窓の高い位置から差し込む夕方の光が、コートの端を細長く照らしていた。
片づけの気配が行き交うなか、私は使い終わった書類を一枚ずつ端を揃えてファイルに戻していた。
(きれいにまとめたいけど……時間かかっちゃうな)
小さくつぶやいたそのとき、手元からすっとファイルが抜き取られた。
「丁寧すぎ。……ほら、こうやれば一瞬だろ」
結城先輩が片手で器用に揃えて返してくる。
「えっ……す、すみません」
「謝んな。……まあ、そういう丁寧すぎるとこ、嫌いじゃねーけど」
その瞬間、ふっと口元がやわらぎ、目にかすかな優しさが宿った。
まるで大切なものを見つめるような表情に、息が詰まる。
胸の奥が、思わずぎゅっと締めつけられた。
汗の匂いと、
まだ床に残るボールの反響音。
窓の高い位置から差し込む夕方の光が、コートの端を細長く照らしていた。
片づけの気配が行き交うなか、私は使い終わった書類を一枚ずつ端を揃えてファイルに戻していた。
(きれいにまとめたいけど……時間かかっちゃうな)
小さくつぶやいたそのとき、手元からすっとファイルが抜き取られた。
「丁寧すぎ。……ほら、こうやれば一瞬だろ」
結城先輩が片手で器用に揃えて返してくる。
「えっ……す、すみません」
「謝んな。……まあ、そういう丁寧すぎるとこ、嫌いじゃねーけど」
その瞬間、ふっと口元がやわらぎ、目にかすかな優しさが宿った。
まるで大切なものを見つめるような表情に、息が詰まる。
胸の奥が、思わずぎゅっと締めつけられた。