君のとなりで、恋をする
「長谷川、ちょっと」


不意に名前を呼ばれて、心臓が跳ねた。

振り返れば結城先輩。

タオルを肩にかけ、汗のにじむ額を軽く拭いながら立っている。

言われるまま廊下に出ると、夕暮れの光が窓から差し込んでいた。

静かな空気の中で、彼が低い声を落とす。


「さっき無理してただろ。……顔に出てる」

「え? だ、大丈夫ですから!」


慌てて笑顔を作る。




< 83 / 140 >

この作品をシェア

pagetop