空色の春
よしよし、上手く掛かれ、上手く掛かれ…

ぴょんぴょん飛びながら千花ちゃんにきてきてしてたら、凪斗と目があった。


時間が止まったように感じる。


この感覚はたくさん経験した。


はっ!と我に帰る。
だめだめ、こんなんで満足するな。

凪斗の目を見つめたまま、手招きを続ける。
どうなるか、どうなるか。
ー…と、その瞬間、


凪斗がこっちに向かってきた。



「水月、呼んでる?」

「え!?いいや、ごめん千花ちゃん呼んでて…」

「あ、あそこにいたもんな。
って、水月髪切った?」


、え     ?


「あ、ああうん。そうなの。で、でも似合わなくて…」


「え、そう?似合うよ?
あ、待って、呼ばれてる。ごめんじゃーな」


涙が、こぼれ落ちそう。

スカートの裾をギュッと握った。

道行く人の心配な目線を浴びて、
ああ、私クラス替えで目立つのがお決まりなのかな、
なんて呑気な考えが浮かんだ。


これが、最後の思い出でもいいや。


『嫌なことしかなかったか?』


ーん、






ううん。
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