野いちご源氏物語 四六 椎本(しいがもと)
父宮(ちちみや)様を失った暗闇(くらやみ)(しず)んでおられる姫君(ひめぎみ)たちだけれど、時間だけは過ぎていく。
そろそろ秋も終わりにさしかかって、野山(のやま)の景色も物悲しい。
()()が落ちる音や宇治(うじ)(がわ)の流れる音を聞いても、姫君たちは泣いてしまわれる。
<これでは姫様たちのお命も危ないのでは>
女房(にょうぼう)たちは心配し、おなぐさめする。
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