虐げられた私が姉の策略で結婚させられたら、スパダリ夫に溺愛され人生大逆転しました。
「あと、あなた公女なのにエメラルドの色も分からないの? サイラス・バーグの瞳は苔色よ!」
姉に言われてエメラルドの色を思い出そうとするが、緑色としか分からない。
宝飾品に興味がない私はいつもとりあえず、瞳の色であるルビーを選んでいた。
姉は紫色の瞳をしているからアメジストを選ぶことが多かった。
当然エメラルドも見たことがあったが、緑色という記憶しかない。
サイラスの瞳が苔色と言われて、確かにエメラルドというより苔色だと感じた。
宝飾品の事業をやるならば、確実に宝石の色を把握する必要がある。
「瞳の色を褒めるなんてミリアにしては随分色気のある会話をしていたようだけど、ちゃんとアーデン侯爵ともそういう会話をするのよ。月夜に照らされたあなたの瞳がエメラルドのように輝いていて吸い込まれそうですとでも言っておきなさい」
私はサイラスの瞳の色を褒めたつもりはなかったが、宝石のようだということは褒めたことに当たるということだ。