それでは旦那様、私と賭けをいたしましょう
第四章 身体だけでは物足りない
疲れて眠ってしまったミレッラを自分の寝室に寝かせたまま、ロランは隣の私室へ移動した。
ロランがミレッラの隣で眠らないのは、好いてもいない男にいつまでもくっつかれていたくないだろうという、ロランなりの配慮からだった。
貴族の娘として生まれた女性は、義務だと割り切って夫と子づくりはできても、終わった後まで一緒にいたくないというのがよく耳にする意見だ。ちなみに情報源は、親戚の王子たちの妻である。
四人の王子たちの中で――未婚の一番下の王子を除いて――相思相愛で結ばれた夫婦はひと組しかおらず、政略結婚をした他のふた組の奥方は口を揃えて「ゆっくりひとりで寝たい」と夫のいる前で談笑していた。
彼女たちの夫であるふたりの王子は憐れなほどに気まずそうだったが、火傷痕のおかげで女性と親密になったことのないロランは、彼女たちから女心を学ぶ機会が多かった。
自分も王子たちのように「ひとりで寝たい」なんてミレッラの口から吐き出された日には、確実に心が折れるだろう。
ゆえに予防線を張り、どんなに名残惜しくても彼女と共に朝を迎えないようにしている。
ロランがミレッラの隣で眠らないのは、好いてもいない男にいつまでもくっつかれていたくないだろうという、ロランなりの配慮からだった。
貴族の娘として生まれた女性は、義務だと割り切って夫と子づくりはできても、終わった後まで一緒にいたくないというのがよく耳にする意見だ。ちなみに情報源は、親戚の王子たちの妻である。
四人の王子たちの中で――未婚の一番下の王子を除いて――相思相愛で結ばれた夫婦はひと組しかおらず、政略結婚をした他のふた組の奥方は口を揃えて「ゆっくりひとりで寝たい」と夫のいる前で談笑していた。
彼女たちの夫であるふたりの王子は憐れなほどに気まずそうだったが、火傷痕のおかげで女性と親密になったことのないロランは、彼女たちから女心を学ぶ機会が多かった。
自分も王子たちのように「ひとりで寝たい」なんてミレッラの口から吐き出された日には、確実に心が折れるだろう。
ゆえに予防線を張り、どんなに名残惜しくても彼女と共に朝を迎えないようにしている。