溺愛銃弾 〜メルティ・your・バレット~
「玉置が俺を連れ戻すとでも言ったの?樹を邪魔にするとでも思ったの?俺は嘘つきだけどね、我慢なんかしないんだよ、組がどうなろうと知ったことじゃない。俺の女と娘に手を出したら親でも殺すよ」

声が、弾丸になって体中を撃ち抜く。千切レル。砕ケル。灼ケル。イタイ。・・・痛い。

「お前が俺から逃げたら最初に玉置を殺す」

「ッ、・・・っっ」

ちがう。そんなことを言わせたかったんじゃないのに。どうしていつも上手く伝えられない。

さっきより必死にもがいた。自由にならない喉から声を振り絞ろうとした。今じゃないと一生後悔する。陶史郎さんにちゃんと届かないと・・・っ。

外れない首の“枷”を拳で叩く。おねがい。聞いて。無我夢中で。

「・・・初めてだねぇ、樹が俺の言うこときかなかったの」

ふいに重さが引いた。息が楽になって、真上に陶史郎さんの顔がある。

怒ってると思ったのに困ってた。目が笑ってた。嘘じゃなく。

頬が濡れてるのを気付いたのは、優しい指に拭われたから。
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