溺愛銃弾 〜メルティ・your・バレット~
二人の口ぶりで歳は近そうに見える。

短く刈った髪と、堂に入った感じな顔立ち。どっちがって言えば、イザワさんがお兄さんの印象。なんとなく。

昔からの知り合いで、陶史郎さんと同じで、ヤクザをやめたひと。なのかな、・・・なんとなく。

席は五人くらい掛けられるL字型のカウンターだけ。板前服の藍色に紫を足したみたいな色のカベ、窓に見立てた丸い雪見障子、行灯の形の灯り。

飾り気はないけど隅まで目が行き届いてる。・・・そういうひとだから会わせてくれた気もする。

「そこのは好きに使ってかまわねぇよ。気に入ったら持ってけ」

包丁で刻んでる手は休めないまま聞こえた。

入り口の端に置かれた移動できる折り畳みベビーベッドは、新しいのをわざわざ用意してくれたんだろうか。

「ほかに使う予定がないなら遠慮なくいただくよ」

「・・・あったんだが、そっちは双子でな」

「ああ・・・、そうだったな」

イザワさんと知らない話を交わす陶史郎さんは、“若”とも“社長”ともどこか違って。
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