あの花火をまたあの病室で

✺⋆*2 花火に似た君の笑顔

朝10時頃検査まで少し暇なのでベットの上で本を読んでいると誰かが俺を呼ぶ声がする

「ハルキーーーー!!」
その声と同時にドン!!とドアが開く音が鳴る

それに俺は肩を揺らし驚く
そう今来たのは昨日とは別の姿の夏華だった

「な、何」
「そんな驚く?」
そう笑う夏華

「お前が急に来るからだろ、なんか用か?」
冷たく言うと夏華は少しムスッとした顔をして言う

「何用がない時はちゃダメなの?」
「まあな」
嘘だ
別にいつでも暇だから来てもいいだけどこうして同い年ぐらいの子と話すのが久々すぎてどう接すればいいか分からない

「ふーん用ならあるよ」
そう言ってベットの横にあった椅子に腰かけ言う
「何」
なんか約束でもしたか…?

「ハルキと話に来た」
そう満面の笑みで言う夏華

「は?それだけ?」
「え、うんダメ?」
ダメって...

「暇人め」
「どーせ暇人ですよ〜」
そう言い返してくる夏華

「それより今日は浴衣じゃないんだな」
ずっと思っていた

昨日のことは夢なんじゃないかと
だってここは病院であの時間は面会時間もすぎてるだったらここの患者か、または亡霊かどっちかだと思ったから

けど夏華は今ここにパジャマで俺の隣に座ってる
そう考えていると夏華が笑う

「あはは、うん笑昨日あの後怒られちゃった」
「浴衣でいてしかも病室抜け出したから」
「だろうな」
「でも楽しかった!今年は見れないって思ってたから!」

「まあ見れてもぼやっとなんだけどね」
「なんで?」
「私ここに目の手術を受けに来たの」
目の手術....?悪く見えないけど...そう心の中で思う
すると心を読んだかなのように夏華が
「左目真っ白なの、だからそのための手術」
「ふーんそ」
本当は聞きたいけど言いたくないやつだっている
俺のようにそう思った俺は興味が無さそうに答える

「興味無さそう」
ケラケラ楽しそうに1人笑う夏華

「楽しそうだな」
「うーんそうかな」
「あぁずっと笑ってる」
思っていたことを言ってみる
すると
「だって」


「笑ってた方が楽しいじゃん!」
そうたった2日しか会ってないけどその中でも1番の笑顔で笑う夏華
手術のことや目のことが色々心配だろうに彼女はそんな曇り顔ひとつ見せず笑う

そんなこいつがすごいと思う
「いつなの」
ふゆき なつか
冬雪夏華
「え?」
「手術...いつ」

「一応来月!今は検査とか色々あって入院してる!」
「そう頑張れ...」

そうあまり口に出したことの無いことを言う
俺は自分の言ったことに驚く
バッと本を読んでいた顔をあげ夏華を見ると元々大きな目が今にも飛び出そうなほど大きくかっぴらいていた

そして次の瞬間

「ありがとう!」

あの、昨日見た花火のように明るい華やかな笑顔で笑う

そんな夏華を見て今まで人相手に思ったことの無いことが思い浮かぶ









「綺麗だ」






そう思った
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