メロンクリームソーダトライアングル
小動物カフェデート
 ☆紅亜side☆

 いつもニコニコの奴ほど、心の中で何を思っているかわからない。

 俺といる時の若葉が本当に楽しんでいるのか、不安でたまらない。

 プライド人間の俺は、相手を喜ばせたいときほど冷たく吠えてしまう情けない癖がある。

 病室では言えたのにな、若葉のことが心配でたまらなかったって。

 若葉の記憶がない期間中に俺たちが付き合いだしたというのは、真っ赤なウソ。

 そんな安易なウソ、すぐに見破られると思った。

 スマホのメッセージアプリを開けば、甘音との甘ったるいカップルトークがびっしりだろうし。

 バレた時はバレた時。

 『こんな単純なウソに引っかかるなんて、清らかな湖に住む天使かよ』と暴言を吐き、若葉から距離を置こうと思っていた。

 が、パスワードがわからずスマホが開けないらしい。

 どうせ甘音にちなんだ数字やアルファベットの羅列だろう。

 幼いころからずっと、一方的に仕掛けていた恋の勝負で甘音に負け続けている。

 若葉が俺を恋人だと思い込んでいる今が最後のチャンスだ。

 どうにかして心底俺に惚れさせたい。
 


「うわぁ、かわいい動物がいっぱいだ」


< 46 / 139 >

この作品をシェア

pagetop