メロンクリームソーダトライアングル
子供みたいにはしゃぐ若葉があまりにも可愛くて、俺は手で目頭を押さえながらうつむいた。
動物と触れ合う若葉が、とにかく可愛くてたまらない。
この笑顔を見るたびに思う、恋人だと嘘をついてよかったなって。
もちろん罪悪感もある。
若葉が好きな相手は甘音で、記憶喪失になる前は付き合ってたわけだし。
でもごめん、卑怯な手を使ってでも俺は若葉を自分のものにしたかった。
甘音から奪いたくてたまらなかった。
若葉が俺と一生一緒にいたいと思えるよう、若葉に優しくしたい。
ほめて、いじって、甘やかして、一緒にたくさん笑いあって。
でも……
今まで俺は他人を睨みつける一匹狼だったんだ。
好きな子ほどいじめたくなる、ドSなあまのじゃくでもある。
高3までこれで生きてきたのに、今さら人格を変えるなんて簡単にできることじゃない。
結局ここまで吐き出せた言葉は、ほめきれずけなしきれずといった中途半端なフレーズばかり。
恋愛偏差値が極端に低すぎるせいだろう。
子供のころから若葉への想いだけを大事にしてきたせいで、ほかの人間を恋愛対象として見られなかったんだからしょうがない。