メロンクリームソーダトライアングル

 予想外の質問だった。

 驚きで笑みなんて消え去ってしまった。



 「別れたとは聞いてないけど」

 「若葉の奴、最近おかしいじゃん」



 確かに。



 「俺たちの会話を聞きながら楽しんでますアピールでもしてるのかよっていうくらいオーバーに笑うしさ、一人の時たまに苦しそうに唇噛みしめてんの」



 よく若葉を見ているなと、感心を通り越した醜い嫉妬で瞳が陰る。



 【クラスメイト】【いつメン】【親友】



 俺よりも若葉と時間を共にし、俺よりも近くで若葉と笑いあっている龍之介くんたち3人に、何度嫉妬したかわからない。

 いつメンの仲良し度が上がるたびに、悲しみを笑顔でごまかす術がどんどん向上していって、むなしくて、でも悲しい顔は他人に見せたくなくて、若葉には気づいてほしくて、でも女々しい男だって思われたくなくて、若葉には完璧で優しいスマイル王子だと錯覚し続けて欲しくて……

 暗くなったらダメだ。

 今はそれどころじゃない。

 若葉と紅亜が本当に別れたのか、その真実こそ俺が一番知りたいことだから。
 

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