怪獣くんはいつまでも
一気に静けさが広がり、ちょっと寂しい気持ち。
すると、看護師さんがクスリと笑った。
「海原くん、ほんとうに大好きなのね」
「だいすき?」
「ふふ、凪水ちゃんのこと大好きなのがダダ漏れじゃない?」
「え、と」
「それに、凪水ちゃんの言葉ならすぐ言うこときいたし、わかりやすくてかわいいわねぇ」
─海原くんがわたしのことを大好き?
頭の中で言葉をなぞって、すこし、頬が熱くなる。
「う…なんだか照れちゃう。わたしも海原くんのことは好きだから、おなじ気持ちなんだね」
「あらほんと?彼に伝えてあげたら?」
「うん、そうする。
海原くんはわたしの大切な友達だもん」
「……やっぱり伝えないほうがいいかもね?」