ハル
すぐに立ち上がり、着替えを持って部屋を出ようとするが一旦振り向いてハルを見つめた。
ハルはずっと布団の上に座っておとなしくしている。
「ハル、動いていいよ。だけどこの部屋のものを壊したりしないで」
そういうとハルはすぐに窓辺へと近づいて言った。
窓から見える景色はもう真っ暗で、街灯も少ないこの辺りの景色はただの暗闇になっている。
それでもハルは外の景色を気に入っているようで窓から離れようとしない。
「それと、部屋の外には出ないようにしてね」
私の声が聞こえているのかどうか、ハルは窓に顔を向けたまま振り向かなかったのだった。



< 58 / 186 >

この作品をシェア

pagetop