大好きだった元彼と再会しましたが、私はもう結婚しています。

「……私は、まだ結婚が怖いよ」

 素直に告げる。
 結婚したからこそ、お互いを縛る怖さもよくわかった。

 穂高は眉を下げ、ゆっくり頷いた。

「うん」
「少しだけ待ってて。覚悟の問題なだけなの。もしもう一度結婚するなら、相手は穂高しか考えられないから」
「あぁ」

 穂高が、抑えきれないような優しい笑みを浮かべる。
 たまらなくなって、私はその胸に飛び込み、また何度も何度もキスをした。
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