大好きだった元彼と再会しましたが、私はもう結婚しています。
「じゃあ、運命だね。もう運命でしかないよね!」
「そうだよ。神様に感謝しないとな」
穂高が冗談めかして言い、私は思わず笑った。
後ろを振り向くと、すぐにチュッと唇を奪われる。
「ごめん。話が長くなって、のぼせただろ?」
「ううん。聞けてよかった。知らないままでいたくなかったから。でも……ほんとのぼせちゃうね。もう出よ?」
私が湯船から立ち上がると、穂高も続いて立ち上がり、濡れた腕でぎゅっと抱きしめてくれた。
「……俺は、今はさ、千紘と早く結婚したいと思ってる。千紘しか考えられないし、もう誰にも奪われたくない」
その声がどこまでも真剣で、胸の奥が震えた。
だけど、今の私もあの頃と違う。