大好きだった元彼と再会しましたが、私はもう結婚しています。
「千紘、おはよう」
日曜の朝、穂高の家に泊まった翌日。
起きてキッチンに行くと、いい匂いがふわりと漂ってきた。
「起こしてよ。私、一緒に作りたいって言ったじゃん」
「昨日、俺が無理させたし。これくらいはいいだろ。体力は俺のほうがあるんだし」
「……まぁ、それは間違いない」
男女の差というか、そもそも穂高が元気すぎるのだ。
私が昨夜の穂高を思い出していると、彼は愉しげに微笑んだ。
「だから、結婚して子どもができても、俺が夜も担当できるから」
「……」
――最近、『結婚後の妄想』が多いんだよな、この人。