大好きだった元彼と再会しましたが、私はもう結婚しています。

 それでも私はさっき気になったことをなんとか口に出した。

「あの、総務の子たちの質問攻め、すごかったですね?」
「あぁ。この会社の女性はみんな明るくて、元気でいいよなぁ」

 穂高が優しい声を出す。
 彼が私ではない女性を褒めたと分かった瞬間、胸がチクッとした。

「……そうですか」

 できるだけ平静に言った、つもりだった。
 しかし、穂高は目を細める。

「相変わらず分かりやすいな」
「へ?」
< 72 / 209 >

この作品をシェア

pagetop