俺様御曹司はパイロットになって愛しい彼女を迎えに来る
そしていつの間にか美空まで高校生の時に一緒にいたような気持になって来るのだった。そこがこの三人の優しさと思いやりなのだろう。

美空は三人を見ていると、羨ましくなってくる。本当に仲がいい。今までも健吾と空の絆には、ちょっと嫉妬した美空だったが四人になったことで、みんなが美空に気を使ってくれて仲間に入れてくれようとする。それが素直にうれしかった。

空とはNOAの同期で入社前の制服のサイズを測る場所で一緒になってそれ以来仲良くしている。最初の配属は二人とも同じ班だったのだ。

グランドスタッフはたくさんの業務があるのだが、勤務時間が、4パターンあるので班別に動くことになる。班が違えばほとんど顔を合わせないこともあるのだ。

同じ班になったことで空とは親友になった。

ちょうど空が今住んでいるところから空港までは、少し遠いので引っ越そうかなあと思っているという事を聞いて、ちょうど美空も同じようなことを考えていたので、では一緒に住もうと言う事になった。

二人で部屋を色々探していた時に健吾が今のマンションに住むことを決めて、まだ空きがあるようだと言って教えてくれたのだ。

ちなみに美空は実家住まいだったのだ。だから料理は全くしたことがなくて空とルームシェアしていなければ、美空の食生活は悲惨な事になっていただろう。

だから、本当に空には感謝している。

休みが重なったり早番で時間のある時に、空は美空に簡単な料理を教えてくれた。

今は二人とも別の班なので、会社ではあまり接点がないが、お互いの班や時々被る班の人たちから色々な情報が入ってきてそれを二人で共有している。

でも空はあまりそういうことには興味がないのか鈍感でもっぱら美空が、あっちこっちの噂を空に教えているような状況だ。

空は仕事さえきちんとできていればあまりほかの事にはこだわらないようだ。美空はそんな空が大好きだ。

空は美空の名前を知った時に親近感を持ったようだ。美しい空と書いてみくと呼ぶそんな美空の漢字が好きらしい。

空が入っていることも嬉しかったのだと語ってくれた。

4人でタクシーを拾いマンションまで帰ってきた。隼人も隣のマンションなので4人一緒に帰れるので便利だ。酔っぱらいの健吾は隼人が部屋まで送ってくれた。
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