天下無双なヴァンパイアは番を探し続ける
ただ、人間の人口と比べた時、とっても少ないため、会うことはなかなかないのだが──
ないはずなのだが……
今日、白城沙音は、元々ヴァンパイアのために作られた学校──影牙学園に入学しようとしていた。
去年まではヴァンパイア専用の進学校だと有名だったこの学校は、人間より圧倒的に優秀で、数少ないヴァンパイアたちが集う。
そして、そんな学校が今年から人間にも入学できるようになった。
有名な進学校と珍しいヴァンパイアがいるせいなのか、今年はこの学校を受験する者が後を経たなかった。
私は……と言うと、何故か勝手に応募されていて、それでやらないのも申し訳なく、受験を受けた。
無事合格したところまではよかった。
……それが、なぜ合格を取り消すことはできないとなってしまったのだろうか。
普通じゃないことは分かっていた。……進学校という事もあるのだろう。
優秀な人材を逃さない為に、合格した人は取り消すことができないと言われてしまった。
そしてそのまま、この学校に通うことになったのだ。
(……本音を言えば、平凡な所で通いたかった……)
こんなすごいところで、私はやっていける自信がない。
それに、この影牙学園の頂点に立つのは、牙族最強の存在──神牙夜翔だ。
「そいつに関わらないのが吉」
と一緒に入学してきた人が親切に教えてくれた。
生徒代表挨拶が始まる。
みんなは、ステージに現れた神牙夜翔……さん? にうっとりするように見ていた。