愛情ごはんを届けたい ~エリート社長は過労死寸前!? あなたの心と体を私の料理で癒します~
行き先を聞いてルート設定をしながら、なるほどと思った。
「バイト先の塾、さざんかの近くなんだね」
「そうなんです。元々、塾の方がバイトは長いんです。さざんかのバイトは、今年の夏に募集をたまたま目撃して入ったんです」
「なるほど。けど、咲良ちゃんこそ働きすぎで倒れそうじゃない?」
アクセルを踏みながら尋ねると「丈夫が取り柄ですから」とすぐ返された。
俺の身体を心配する割に、自分のことは無頓着なとこがあるようだ。
「俺も丈夫が取り柄なんだけど」
「朝ご飯がバナナでお昼を抜くのは、いくら丈夫でもダメです!」
「……はい、それは改善に努めます」
別に毎朝バナナだけなわけじゃないんだけどな。夕飯は外食ばかりだけど。それなりに食べているし。
心の内で言い訳がましく反論しながら笑っていると、咲良ちゃんが「お父さん」と呟いた。
一瞬、俺ってそこまでオジサンに見えるかとか考えがよぎったけど、咲良ちゃんの横顔をちらりと見て、そうじゃないとすぐ気づいた。
「私のお父さん、過労死なんですよ」
まるで感情が読めない声だった。
「バイト先の塾、さざんかの近くなんだね」
「そうなんです。元々、塾の方がバイトは長いんです。さざんかのバイトは、今年の夏に募集をたまたま目撃して入ったんです」
「なるほど。けど、咲良ちゃんこそ働きすぎで倒れそうじゃない?」
アクセルを踏みながら尋ねると「丈夫が取り柄ですから」とすぐ返された。
俺の身体を心配する割に、自分のことは無頓着なとこがあるようだ。
「俺も丈夫が取り柄なんだけど」
「朝ご飯がバナナでお昼を抜くのは、いくら丈夫でもダメです!」
「……はい、それは改善に努めます」
別に毎朝バナナだけなわけじゃないんだけどな。夕飯は外食ばかりだけど。それなりに食べているし。
心の内で言い訳がましく反論しながら笑っていると、咲良ちゃんが「お父さん」と呟いた。
一瞬、俺ってそこまでオジサンに見えるかとか考えがよぎったけど、咲良ちゃんの横顔をちらりと見て、そうじゃないとすぐ気づいた。
「私のお父さん、過労死なんですよ」
まるで感情が読めない声だった。