負け犬のメイサちゃんは100日後に本当の恋を知る
01月23日、金曜日
部活終わりに帰ろうとしたら昇降口に須藤がいた。
でも、一年生の女の子に囲まれている。
どうしようかなあ。
スルーして帰ってもいいけど、きっと私を待ってるから、放置すると拗ねる。
――もう45日目だし、そろそろ負け犬じゃないって須藤にわからせたい。
「……っし」
深呼吸して、目をぎゅっと閉じる。
口をきゅっと結んで、ゆっくり緩めて笑顔を作った。
「藤也、お待たせ」
「おう、来ないかと思ったわ」
「私が藤也のこと置いて帰るわけないじゃん。帰ろ?」
須藤の手を掴んで引っ張る。
「うん、帰ろっか。じゃ」
彼は空いた方の手を女の子たちにヒラヒラ振って、歩き出した。
「……いいよ、笑っても」
「なんでだよ。練習の成果出てるじゃん。ちょっと棒読みだったけどさ。あはは」
結局笑ってるし!
でも私が掴んだ手は、優しく握り返されていた。
「今度から、それで呼んで」
「何が?」
やっと笑い終わった須藤が、私の顔を覗き込んだ。
「名前」
「……藤也?」
「うん」
須藤――いや、藤也はやけに嬉しそうに笑って、また前を向いた。
なんだか無性に、頭を撫でて欲しかった。
でも、一年生の女の子に囲まれている。
どうしようかなあ。
スルーして帰ってもいいけど、きっと私を待ってるから、放置すると拗ねる。
――もう45日目だし、そろそろ負け犬じゃないって須藤にわからせたい。
「……っし」
深呼吸して、目をぎゅっと閉じる。
口をきゅっと結んで、ゆっくり緩めて笑顔を作った。
「藤也、お待たせ」
「おう、来ないかと思ったわ」
「私が藤也のこと置いて帰るわけないじゃん。帰ろ?」
須藤の手を掴んで引っ張る。
「うん、帰ろっか。じゃ」
彼は空いた方の手を女の子たちにヒラヒラ振って、歩き出した。
「……いいよ、笑っても」
「なんでだよ。練習の成果出てるじゃん。ちょっと棒読みだったけどさ。あはは」
結局笑ってるし!
でも私が掴んだ手は、優しく握り返されていた。
「今度から、それで呼んで」
「何が?」
やっと笑い終わった須藤が、私の顔を覗き込んだ。
「名前」
「……藤也?」
「うん」
須藤――いや、藤也はやけに嬉しそうに笑って、また前を向いた。
なんだか無性に、頭を撫でて欲しかった。