負け犬のメイサちゃんは100日後に本当の恋を知る
01月25日、日曜日
その日、私はこっそり須藤造園に行った。
……藤也の家だ。
お花屋さんを覗くと、きれいなお姉さんが葉っぱをむしったり、茎を切ったりしている。
お姉さんがぱっと顔を上げて、目があった。
「いらっしゃいませ」
「えっ、あ……」
「なにかお探しですか?」
「す、すみません。えっと、私、藤也……くんの……知り合いで」
「あら、そうなの。……あ、メイサちゃん?」
お姉さんはニコッと笑って花をバケツに移した。
「藤也がお世話になってます。藤也の母です」
「お母さん!? お姉さんかと……藤也くんのおうち、みなさん綺麗ですね」
近づいてみると、お母さんはすごく背が高くて、キリッとした美人だった。
妹さんたちはお母さんに似ているんだな。
「ありがとう。えっと、藤也は手伝いに出てるのだけど」
「あの、……藤也くん、お父さんと仲が悪いみたいだから……その、お節介なんですけど、なんでかなって」
「ああ、そういうこと。えっとね、反抗期と、あとかっこ悪いんだって」
「かっこ悪い? あのイケオジが?」
つい砕けた言い方をしてしまって、お母さんが吹き出す。
「あはは、そうね。藤乃さん、顔いいよね。あのね、男の人なのに花束作るのが上手いし、物腰が柔らかいから、それがかっこ悪いって、藤也は言ってるのよ」
「はあ……よくわかんないです……」
「藤乃さんは、藤也が怒っても笑って流すから余計にイライラするのよね。でも、前より落ち着いたし、大丈夫じゃないかな。ありがとう、藤也のことを心配してくれて」
「い、いえ……藤也くんにはお世話になりっぱなしなので……。あの、すみません。私がここに来たこと、藤也くんには黙っててもらえますか? きっと、余計なお世話って怒られちゃうから」
そう言うと、お母さんはニコッと笑った。
「わかりました。秘密ね」
「ありがとうございます。……このお花、いただいてもいいですか?」
「もちろん」
目の前にあったオレンジ色の花を指さす。
「カーネーションね。じゃあ、これはおまけに」
お母さんはカーネーションにカスミソウをつけて、くるっと透明なシートで巻いて渡してくれた。
お金を払ってお店を出る。
今日で47日。
私は少しは変われただろうか。
……藤也の家だ。
お花屋さんを覗くと、きれいなお姉さんが葉っぱをむしったり、茎を切ったりしている。
お姉さんがぱっと顔を上げて、目があった。
「いらっしゃいませ」
「えっ、あ……」
「なにかお探しですか?」
「す、すみません。えっと、私、藤也……くんの……知り合いで」
「あら、そうなの。……あ、メイサちゃん?」
お姉さんはニコッと笑って花をバケツに移した。
「藤也がお世話になってます。藤也の母です」
「お母さん!? お姉さんかと……藤也くんのおうち、みなさん綺麗ですね」
近づいてみると、お母さんはすごく背が高くて、キリッとした美人だった。
妹さんたちはお母さんに似ているんだな。
「ありがとう。えっと、藤也は手伝いに出てるのだけど」
「あの、……藤也くん、お父さんと仲が悪いみたいだから……その、お節介なんですけど、なんでかなって」
「ああ、そういうこと。えっとね、反抗期と、あとかっこ悪いんだって」
「かっこ悪い? あのイケオジが?」
つい砕けた言い方をしてしまって、お母さんが吹き出す。
「あはは、そうね。藤乃さん、顔いいよね。あのね、男の人なのに花束作るのが上手いし、物腰が柔らかいから、それがかっこ悪いって、藤也は言ってるのよ」
「はあ……よくわかんないです……」
「藤乃さんは、藤也が怒っても笑って流すから余計にイライラするのよね。でも、前より落ち着いたし、大丈夫じゃないかな。ありがとう、藤也のことを心配してくれて」
「い、いえ……藤也くんにはお世話になりっぱなしなので……。あの、すみません。私がここに来たこと、藤也くんには黙っててもらえますか? きっと、余計なお世話って怒られちゃうから」
そう言うと、お母さんはニコッと笑った。
「わかりました。秘密ね」
「ありがとうございます。……このお花、いただいてもいいですか?」
「もちろん」
目の前にあったオレンジ色の花を指さす。
「カーネーションね。じゃあ、これはおまけに」
お母さんはカーネーションにカスミソウをつけて、くるっと透明なシートで巻いて渡してくれた。
お金を払ってお店を出る。
今日で47日。
私は少しは変われただろうか。


