負け犬のメイサちゃんは100日後に本当の恋を知る

03月14日、土曜日

 今日はホワイトデー!

 ってことで、部活の後、藤也と球場にやってきた。


「オープン戦はチケットもそんなに高くないし、席もだいたい自由席らしくてさ。初めてでも気負わず観戦できるだろ」

「ありがとう!」

「まずは昼飯食おうぜ。屋台がいろいろ出てるらしくて……」


 藤也と球場の周りの屋台を見て回る。

 チアがダンスをしてたり、子供用のプレイエリアがあったり、お祭りみたいだ。

 適当に食べ物を買って球場の中へ。

 海に近い球場で、潮風が気持ちいい。

 真ん中より右よりの一塁側に座る。

 入り口で配っていた観戦ガイドを見たり、練習を見たり、始まる前のわくわく感が、もう楽しい!


「ありがとう、連れてきてくれて」

「どういたしまして。俺も初めてだけど、楽しいな」

「ねー。あ、始まるみたい」


 アナウンスが流れて、チアが出てきて、選手の紹介が始まる。

 つい、サッカー選手との体つきの違いを見てしまう。

 ごはんを食べたり、回の合間におやつを買いに行ったり、わーわー応援してるうちに試合は終わった。

 また藤也と手をつないで駅に向かう。


「本当にありがとう。すごく、楽しかった」

「そら良かった。あと、これもあげる」

「かわいい!」


 藤也がくれたのはマカロンだった。

 透明なラッピングにカラフルなマカロンが詰まってる。

 最近、藤也にお菓子をもらってばかりだ。

 ……ううん、彼にもらってばかりなのは最近に始まったことじゃない。


「ねえ、藤也。95日間ずっとありがとう」

「なんだ、いきなり。まだあと5日間あるぞ」

「そだね。でも、言いたかったんだ」


 見上げた藤也は眩しそうに目を細めてて、取っておきたいくらい、好きな顔だった。
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