運命の恋は、雨のバス停から

食事を終えて店を出る。
駐車場へ向かう道を二人並んで歩いていたら、指先が触れ合い、私たちは自然に手を重ねていた。
歩きながら、雨宮さんが小さく呟く。

「さっきはめちゃくちゃ緊張した」
「私もです。でも、嬉しかったです」

微笑みながら彼を見上げると、優しい瞳で私を見つめていた。

「マジな話だけどさ、ほんの数分の出会いが俺の運命を変えたと思ってる」

その言葉を聞いて胸の奥がふっと温かくなり、頬に熱が帯びる。

「私もです。あの豪雨の日から、雨宮さんのことがずっと心に残っていて、もう一度会えたらいいなと思っていました」
「俺たちは、出会うべくして出会ったのかな」

雨宮さんは穏やかに微笑み、私は彼を見つめて静かに頷いた。

豪雨の日に出会った私たちは、偶然の再会を何度も重ねて、いつのまにかそれが運命になっていた。
街灯に照らされた駐車場を歩く私たちの手は、しっかりと繋がれたままだった――。



End.

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