『ドレスに宿る誓い』―Elara & Lanois 王国を変えた仕立て屋たち―
翌日、
シルヴィアは小さな勇気を握りしめ、
リディアのアトリエを訪れた。

高い天窓から光が降り注ぎ、
乾きかけの油絵の匂いが漂う空間。

リディアは絵筆を置いて振り返り、
まるで待っていたかのように笑う。

「来てくれたのね。嬉しいわ、シルヴィア」

「……よろしくお願いします。私、頑張ります」

「頑張らなくていい。
 そのままのあなたでいて。
 “感じること”が、私にとって一番の手伝いなの」

こうしてシルヴィアは、
リディア・モントローズのアシスタントとして、
新しい人生の一歩を踏み出すことになった。

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