日本語が拙い外国人と恋仲になりました
 小さく唸り声を漏らし、大野は肩をすくめた。

「ホンットにミキは変わっちまったなぁ……」

 嘆きにも聞こえる口調。
 胸ポケットから煙草を取り出し、大野は火を点けて吸い出した。わざとらしくトウリョウさんの方に向かって煙を吐き出す。ニコチンの嫌な匂いが漂ってきた。
 それでも彼は、口を閉ざして表情を無にしていた。……きっと無駄な争いを避けるために、ものすごく我慢しているのだろう。

「こんな奴のどこがいいのか理解できねぇけど。ミキにはもっといい男の方が似合ってるぞ。オレみたいなエリートとかさ」

 嫌味を言いたいのだろうけど、超絶にダサい。
 自らをエリートだなんて。自信満々に自分を評価しちゃう人の良さなんて全然分からないよ。
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