日本語が拙い外国人と恋仲になりました
 朝の八時。フロントの電話が鳴り、私はすぐに対応をする。

「お電話ありがとうございます。シンバシホテルの村岡と申します」
『あのー、朝早くにすみません。予約をしたいんですがいいですか?』
「はい、承ります。ご希望の宿泊日はいつでしょうか?」

 パソコンで空室状況と予約画面をササッと確認した。
 宿泊日と人数などを訊き、空いていれば名前や連絡先なども教えてもらう。

「──では、ご宿泊される代表者の方のお名前をお伺いします」
「はい、タナカユウキです」
「かしこまりました。十一月十五日、タナカユウキ様のお名前でご予約を承りました。当日のご来館をお待ちしております」

 電話を切り、予約画面で部屋タイプの入力をした。大人二名での利用なので、ツインルームで手配をした。慣れた手付きで予約を完了し、私はいつものように朝のルーティーンを始める。
 まずは末チェックアウトのお部屋を確認しよう。
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