日本語が拙い外国人と恋仲になりました

12・ノリと勢いで上海に向かっています

 あれこれ調べながら、後日パスポートの手配をした。それからサイトを通して航空券と現地ホテルの予約もした。
 ほぼほぼノリと勢いで決めてしまった。だけどもう、後戻りはできない。

「村岡さん! チョウさんと付き合ったら、ソッコー俺に教えてくださいよ!」

 そんなことを言いながら、菅原くんは私を見送ってくれた。
 帰国したら、またお礼しないとね。

 ──そういうわけで、私は今まさに上海へ向かっている真っ最中だった。

 そもそもチョウさんの家も知らないし、どこへ行くかも決めていない。連絡はしてみようかと思っているけれど……この前もらったメッセージ以来、また返事が来なくなってしまった。
 突然会いに行くなんて、迷惑じゃないかな? 私にしてあげられることなんて、何もないのに。
 無計画にも程があるわ。
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