日本語が拙い外国人と恋仲になりました
 早口であれやこれや聞かれ、たどたどしい受け答えしかできなかった。
 インタビュアーはカメラマンと中国語で話し、何かの確認を取ると、もう一度私の方を振り向いた。

「はい。オッケーです! お話を聞かせていただきありがとうございました! 今日の夕方六時の番組で放送予定なので楽しみにしていてくださいね」
「ええ。そんな早くに?」
「翻訳したものを字幕にして急いで編集するだけなので。 では、失礼します。ありがとうございました!」

 そう言って、インタビュアーとカメラマンは嵐のようにその場から立ち去っていった。
 二人がいなくなってから、再び私の周辺はしんと静まり返る。
 なんか、どっと疲れちゃったな……。今日はもうホテルに戻ろう。
 外滩から背を向け、私はとぼとぼと地下鉄へ歩いていった。
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