日本語が拙い外国人と恋仲になりました
『あちらで電話をしている女性がいますね。どうやら日本語を話しています。通話が終わった後に、声をかけてみましょう』

 インタビュアーは、川沿いを向きながら電話をしている女性に近づいていった。後ろ姿からすると、だいたい二十代半ばくらいか。どことなく、寂しそうな雰囲気が醸し出されている。
 女性が誰かとの電話を終えた後、インタビュアーはすかさず日本語で声をかけた。

『あのー、すみません。ちょっといいですか?』

 話しかけられると、女性は驚いたような顔をしてカメラの方を振り返った。

「……えっ?」

 僕は思わず目を見張ってしまう。勢いで立ち上がり、身を乗り出した。 

「なんで。どうして!?」

 何度も何度もまばたきをし、テレビに向かって疑問をぶつけた。
 嘘だ。信じられない。何が起こっている?

「どうして……彼女がいるんだ!?」

 ──テレビに映っていたのは間違いなく、ムラオカさんだったんだ。
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