日本語が拙い外国人と恋仲になりました

21・約束の場所へ


 ※ ※ ※

 窓から差し込む陽の光が美しい。
 帰りの飛行機の中、私は穏やかな気持ちで外を眺め続けた。
 たった五日間の旅だったけれど、初めての上海の旅はとても充実したものになった。いつの日か、再び中国の地を訪れたいと思った。
 今度は一人きりじゃなく、大切な人と一緒に……。
 紅い袋を抱えながら、私は上海での出来事を思い出した。



 三日目の夜。私はホテルのレストランで黙々とディナーを食べていた。
 メニューはレストラン側が決めているんだけれど、今日は蒸蟹や両面黄(上海焼そば)、八宝菜、肉饅頭などなど一人分にしてはやたらと量が多くて。いつも食べきれないほどの料理が提供されるので、三日目にして体重がどっと増えた感覚さえある。
 どれも美味しくて、たくさん食べてしまうのが原因かも……。

 けれど、やはり一人きりの旅は寂しいもの。もしも今、隣に彼が──チョウさんがいてくれたら。このたくさんの料理がもっともっと美味しく味わえたのかな。
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