日本語が拙い外国人と恋仲になりました
 翌朝八時頃に目覚め、ぼんやりする頭で歯磨きや洗顔を済ませた。のんびりと朝食を摂りながら、今日はどこへ行こうかなぁなどと考えてスマートフォンを手に取った。

「あっ。またやっちゃった。昨日、充電しないで寝てたし……」

 地図アプリが使えないと、知らない街を歩くのは正直かなり不安だ。
 私はすぐさま充電を始め、しばらく経ってからスマートフォンの電源を入れた。
 すると。

「えっ? 何これ」

 私は画面に表示された通知を見て、目を見開いた。寝ぼけていた頭が一気に冴える。

「うっそ。連絡、してくれていたの……!?」

 スマートフォンには、不在着信とメッセージ受信の知らせがいくつか届いていた。
 その相手は、チョウさんからだった。
 焦りながら確認すると──メッセージのひとつには、こう書かれていた。

《ムラオカさん、連絡してください。アナタは今、上海にいますか?》

 胸がドクンと高く鳴る。固唾を呑み、私は画面に釘付けになった。
 どうして……?
 スマートフォンを握りしめたまま、しばらく動けなくなってしまう。
 どうして、チョウさんは私が上海にいることを知っているの……?
 驚きと戸惑いと動揺が全身を駆け巡る。それと同時に、今まで自分の中で抑え込んでいた感情が爆発した。

 ──チョウさんに、会いたい。
< 98 / 172 >

この作品をシェア

pagetop