Naked Love〜涙の跡を舌で辿る時〜
たとえどんなに…
何度でも好きだと言わせて欲しい
帰宅するのに、手袋をして来ればよかったなと思った。
「寒いなぁ…」
呟いた途端、唐突に横からホットレモンの入った缶ジュースが手渡された。
「?!」
心底驚いて、その方向を見ると其処には、申し訳なさそうな顔をした悠久くんがいて。
「………」
言葉を失って何も言えないでいる私に、ぽつりとぽつりと彼は私に謝罪を繰り返す。
「何も言わずに居なくなって、ごめん。今迄連絡もせずにいて、ごめん。それなのにこんな風に無理矢理会いに来て…ごめん」
その今迄知らなかった、彼の弱々しい口振りにドクンドクンと胸が軋んだ。
きっと別に大した事じゃない。
ただ、離れていた時間が長過ぎたからの謝罪なんだ。
そうは思っても、やっぱりしっかり蓋をして封印して来た、この気持ちはカチンコチンに固まっていて…上手く唇から音として言葉が破裂していかなかった。
「…希子ちゃん…?」
「……だ、ね」
「え?」
「悠久くんは、自分勝手だよ…。折角忘れられそうだったのに…。折角、一人で立ち上がる事が出来そうなのに…。っ、ほんとにっ!バカ!」
私がやっと声を出したそれは…限りなく震え小さくも深く自分でも驚く程、怒気を含んでいた。
それに対して、悠久くんは普段は凛々しい眉をハの字に下げて、また私に謝罪をした。
「許して貰えるなんて思ってない…けど、やっと希子ちゃんに逢える様な存在になれたから、本当に勝手ばっかりで…」
「…〜〜!そうじゃなくてっ!そうじゃなくて……、……悠久…くん………あの…ね…?」
私は、これ以上の謝罪なんかはいらなくて。
私も、何に対しての怒りなのか分からなくて、涙が溢れそうになる。
「まだ、名前呼んでくれるの?こんなに震えて…ごめん、今だけで良いから抱き締めさせて…?」
懇願する様にそう言われたかと思って、動揺しながら身構える私を離さないとばかりに、思い切り優しく胸の中にすっぽりと納められる。
冷たい彼のコートに、自分の涙が幾つも吸い込まれていく。
「我儘、言って…こうやって希子ちゃんの事いっぱい困らせて、それなのに…どうやっても忘れられなくて、ごめん
んね」
「待ってた。本当に…。誰になんて言われようと、悠久くんだけだったの。この前は素っ気なくしてごめんなさい。あの時はまだ勇気が出なくて…自分の気持ちに焦りしかなくてっ」
ボロボロと溢れる涙。
彼は私を抱き締めたまま、頭のてっぺんに触れるか触れないかの軽いキスを落としてくれた。
「泣かないで…?希子ちゃんに泣かれると、俺どうしたら分からなくなる。このまま…連れ去りたくなっちゃうから」
ぐっと、今度は強く抱き締められて、目眩がする。
彼の温度は確かに冷えている筈なのに、何処までも暖かい。
だから、私も迷っていた手を彼の背中に触れて、抱き締め返した。
「〜っも、なんか色々感情混ざって、分かんない、けど…けど…悠久くんが逢いに来てくれて…、私の事を覚えていてくれて…っ」
相手はもう、提携会社の社長。
次期会長になる身分。
私とは身分が違い過ぎる。
でも、彼は私をちゃんと求めてくれて。
私は堪らない程、嬉しさで胸がいっぱいになっている。
こんな日を、夢見ていた…。
「寒いなぁ…」
呟いた途端、唐突に横からホットレモンの入った缶ジュースが手渡された。
「?!」
心底驚いて、その方向を見ると其処には、申し訳なさそうな顔をした悠久くんがいて。
「………」
言葉を失って何も言えないでいる私に、ぽつりとぽつりと彼は私に謝罪を繰り返す。
「何も言わずに居なくなって、ごめん。今迄連絡もせずにいて、ごめん。それなのにこんな風に無理矢理会いに来て…ごめん」
その今迄知らなかった、彼の弱々しい口振りにドクンドクンと胸が軋んだ。
きっと別に大した事じゃない。
ただ、離れていた時間が長過ぎたからの謝罪なんだ。
そうは思っても、やっぱりしっかり蓋をして封印して来た、この気持ちはカチンコチンに固まっていて…上手く唇から音として言葉が破裂していかなかった。
「…希子ちゃん…?」
「……だ、ね」
「え?」
「悠久くんは、自分勝手だよ…。折角忘れられそうだったのに…。折角、一人で立ち上がる事が出来そうなのに…。っ、ほんとにっ!バカ!」
私がやっと声を出したそれは…限りなく震え小さくも深く自分でも驚く程、怒気を含んでいた。
それに対して、悠久くんは普段は凛々しい眉をハの字に下げて、また私に謝罪をした。
「許して貰えるなんて思ってない…けど、やっと希子ちゃんに逢える様な存在になれたから、本当に勝手ばっかりで…」
「…〜〜!そうじゃなくてっ!そうじゃなくて……、……悠久…くん………あの…ね…?」
私は、これ以上の謝罪なんかはいらなくて。
私も、何に対しての怒りなのか分からなくて、涙が溢れそうになる。
「まだ、名前呼んでくれるの?こんなに震えて…ごめん、今だけで良いから抱き締めさせて…?」
懇願する様にそう言われたかと思って、動揺しながら身構える私を離さないとばかりに、思い切り優しく胸の中にすっぽりと納められる。
冷たい彼のコートに、自分の涙が幾つも吸い込まれていく。
「我儘、言って…こうやって希子ちゃんの事いっぱい困らせて、それなのに…どうやっても忘れられなくて、ごめん
んね」
「待ってた。本当に…。誰になんて言われようと、悠久くんだけだったの。この前は素っ気なくしてごめんなさい。あの時はまだ勇気が出なくて…自分の気持ちに焦りしかなくてっ」
ボロボロと溢れる涙。
彼は私を抱き締めたまま、頭のてっぺんに触れるか触れないかの軽いキスを落としてくれた。
「泣かないで…?希子ちゃんに泣かれると、俺どうしたら分からなくなる。このまま…連れ去りたくなっちゃうから」
ぐっと、今度は強く抱き締められて、目眩がする。
彼の温度は確かに冷えている筈なのに、何処までも暖かい。
だから、私も迷っていた手を彼の背中に触れて、抱き締め返した。
「〜っも、なんか色々感情混ざって、分かんない、けど…けど…悠久くんが逢いに来てくれて…、私の事を覚えていてくれて…っ」
相手はもう、提携会社の社長。
次期会長になる身分。
私とは身分が違い過ぎる。
でも、彼は私をちゃんと求めてくれて。
私は堪らない程、嬉しさで胸がいっぱいになっている。
こんな日を、夢見ていた…。