秘密な恋愛
佑陽は
そのまま芽依の手を取り、
左手の薬指へと視線を落とす。

きらり、と光るリング。 指先でそっと触れて。

「あのさ、芽依」

「··?」

「これ。俺のもあるって言ったら、嫌?」

その言葉に 一瞬心臓が止まりかける芽依。

「お揃い?」

佑陽はポケットから 1つのリングを出し

「ほんとはさ。言うの迷っててさ。今の芽依に、重くねぇかなって思って··」

少し息を吐き

「だから、持ってるだけにしとこうって。」

それを聞き、芽依は
「チャームはお揃いなのに?」

と少しだけ、くすっと笑う。

「あれと指輪は違うだろ··//?」

「佑陽くん、お揃いのリングよりも、凄いこと私に伝えてくれたのに」

“ふふっ”
と先ほどまで泣いていた芽依の涙は止まり、
笑顔になる芽依。

「··笑うなよ」
少しだけ、拗ねる佑陽。

「ごめんね。··でも、嬉しいよ。お揃い」

“ありがとう”
と 嬉しそうに笑いかける芽依。





「芽依」
佑陽は芽依に左手を差し出し

「芽依につけてほしい」
そういってリングを渡す。

「へっ··//?!私··?」
「だめ?」

少し甘える佑陽に
キュッと胸が鳴る芽依。

芽依はリングを取り
佑陽の左薬指にリングを付けようとする。

「なぁ、震えてるけど。」

「だって緊張するよ//」
そう言いながらも そっとリングをつけ···


その瞬間、 ふと佑陽は笑いかけ
「なんかさ。」

“予行練習みたいだな”
と耳元で呟く。

「言わないようにしてたのに··っ//」
さらっと言ってしまう佑陽に
ドキドキと、鼓動が早くなる芽依。

「ごめんな」
と佑陽は 嬉しそうに笑う。




帰り道の電車の中。
暖かい車内に、ついウトウトと
してしまう芽依。

そんな芽依を、そっと自分へと引き寄せる佑陽。

安心して眠る芽依を見て

(帰したくねぇな···)
と求めてしまう。

今日の時間が幸せすぎて。

芽依への好きの感情が強まる佑陽。

(俺の彼女ってわかってんのに。余裕ねぇ···)
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