忘れ去られた「おまけ令嬢」なので、家族の愛は望みません

エピローグ シャーロットのひとりごと


 わたしの名前はシャーロット・シュツルナード。
 8さい。ソレイユしょとうきょういく学園の3年生なんだ。
 パパは“しょうだん”っていうところではたらいてて、毎日とってもいそがしそう。
 ママはシャーロットがかよう学園の先生で、いまは一年生のたんにんをしてるんだ。
 シャーロットが入学したときは、“きぞく”の子供はシャーロットひとりだったけど、ことしは4人も入学したから、ママはとってもうれしそう。
 シャーロットのママはきれいでいいなって、みんながほめてくれるよ。それに、パパとママはとってもなかよしなんだ。
 だけどね、学園でいちばん人気があるのは、こうちょう先生のキース先生。
 キース先生はこうちょう先生だけど、じゅぎょうもするんだよ。キース先生はやさしくてかっこいいから、みんな大好きなんだって。だけど、シャーロットはパパのほうがかっこいいと思うんだ。
 パパとおなじくらいかっこいいのはルクス君!
 ママのふたごのお兄ちゃんなの。
 ルクスくんのおよめさんのケイトちゃんは、もうすぐふたりめの赤ちゃんが生まれるんだ。
 おじいちゃんが、ぶじに生まれますようにって、毎日きょうかいでおいのりしてるよ。
 おじいちゃんは、シャーロットがほしいものをみんな買ってくれようとするから、ママにいつもおこられてるんだ。
 おじいちゃんは、シャーロットにあまいんだって。お菓子じゃないのにあまいって、どういうこと?
 
 もうすぐ夏休み。毎年夏休みは、おばあちゃんとジュリアおばちゃんがいるみずうみがある村に遊びにいくんだ。
 ジュリアおばちゃんはおばちゃんってよぶと、ぷんすかするの。セリーヌおばちゃんはおこらないのに、変だよね?
 だけど、こっそりシャーロットにお菓子をくれたりするんだよ。
 おばあちゃんのところへ行くと、毎日みずうみの近くでピクニックをするの。
 ママとジュリアおばちゃんはよくケンカをするんだけど、おばあちゃんがケンカを止めて、ママとジュリアおばちゃんの頭をやさしくなでるんだ。
 それからふたりを抱きしめて、セリーヌおばちゃんの頭をいいこいいこするの。
 ルクス君もよぶんだけど、ルクス君ははずかしがってにげるんだよ。それをおじいちゃんがにこにこしながら見てるんだ。
 おばあちゃんとジュリアおばちゃんのびょうきがなおったから、もうすぐおじいちゃんたちの住むお家に帰ってくるんだって。
 みんなうれしそうだから、シャーロットもとっても楽しみ!

 
 青い空、白い雲、そよぐ風、架かる虹、揺れる水面、萌ゆる緑、木漏れ日、日の当たる草原、そこに咲くアイリスの花。
「シャーロット。この世界はきれいなものばかりではないけれど、私たちが生きるこの世界は、こんなにも美しいのよ」
 そう言って、ママが笑う。
 だから、シャーロットは思うんだ。
 この世界がきれいでもそうじゃなくても、みんながいるこの世界が、シャーロットは大好きだって。


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