影が輝る
(…うるさ…)

そう思ったはずなのに目が離せなかった。
友達に囲まれながら、楽しそうに笑っている。

(あんなやつが、1位……?)


気づけばすぐ近くまで来ていた。俺はあまり意識していたかったけど話しかけていたらしい。

「……おい。」

桜井彩織が振り向いた。

「え?あ、はい!」
一瞬きょとんとした顔をした。

「…きみ、桜井?」
「そうだけど……?」

少しだけ警戒した目。

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