月色の部屋で、第三夜伽は皇子の愛を待つ


 3


 翌日の朝。桐杏は食事をとった後、家の中で迎えを待つ。


「じゃあね、ピケ。少しの間、私は家にいないから。私が帰ったら、また遊ぼうね」


 手のひらにのせたピケに、別れの挨拶をする。


「チュン、チュン」


 けれども、ピケは桐杏から離れようとしない。いつものように、彼女の肩にのった。


「フルハ島はここから四百キロメートルほど離れているんだよ?」


「チュン、チュン」


 桐杏には、問題ない、という返事にそれが聞こえた。


「わかった。ピケも一緒に行こう」
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