月色の部屋で、第三夜伽は皇子の愛を待つ


 帰りは風来念に家まで送ってもらう。ここへ来たばかりの頃は、夜伽者同士で会えば心が通じ合い、全員、この生活から抜け出せることに希望を抱いて生きていくに違いないと考えていた。実際は育った環境や性格の違いからか、三人とも意見はばらばらである。加えて、瑚乃と琉忍は寧丸の夜伽をするのに前向きでいた。


 自分が間違っているのか。彼女たちの解放まで望もうとするのは、余計なお世話なのか。桐杏はもう自分からはふたりに会わず、彼女たちのことは寧丸に任せることにした。
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