本物の選択
上京
思い出に耽っていられる時間もそうは長くなかった。

中学卒業したばかりとはいえ

自分で社会に出る事を選んだ自分にかかる責任は重く

一切の甘えは許されなかった。

当然ながら、食事、掃除、洗濯は自分でしなければいけない。

また、それだけではない。

生きていくためにお金を稼がなければいけない。

生きていけるだけの幾ばくかのお金を得るために

俺はパチンコ屋でのバイトを始めた。

プロダクションが紹介状だけは書いてくれた。

いわゆるコネという奴さ。
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