【企】Anniversary

「お前、女いるのか?」


既に出来上がっている、上司がツマミの枝豆を、繰り返し口に運びながら言った。


お決まりの会話には、いつも女性の話だったり、家族の話題に変わる。


「いえっ!いません…。」

「まぁなっ、まだ神島は若いから!」


励ましてくれてるのか?

なだめてくれてるのか?


わけわからない…。


でも、俺の心の隅には…
いつも離れない『あいつ』の存在があった。


誰も知らない……


俺だけの


大事な…人なんだ。
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