夢か現か出会う君

第6話

俺は何気ない日常を過ごしていた昼までは。
うちの高校は購買で買うかお弁当を持ってくるか選べる。
俺は弁当はめんどいと思って購買でいつも買っていた、、のだが、
「ゆ、祐斗君」
玲菜がいつもとは違う面持ちで話しかけてきた。
目線を合わせようとすると逸らされる。
「なんかあったか?」
「ええと、」
そう言って渡されたのは1枚の4つ折りの紙。、
「その紙に従ってくだしゃ、さい!」
微妙に噛んでいてかわい、じゃなくて!
「では!」
「あ、あぁ」
紙には何があるんだ?
ええと、
「おひる、いっしょにたべましょうてぶらでだいじょうぶです、か」
小声で言ったからザワザワしている周りには聞こえていない。
、、、、
はあああああ?!
な、ななな、何を言ってるんだ。
ええと、屋上の鍵を借りたのでお待ちしています。
玲菜は突然どうしたんだ、
まぁ、従うか、
屋上に行ける扉は鍵がかかっていなかった。
玲菜が開けたんだろう。
ガチャと開けると玲菜が本とスクールバックを持って待っていた。
「れーいな」
「あっゆ、祐斗君お待ちしていました」
「手ぶらでいいってどういうことだ?」
「えと、実は、」
彼女が取りだしたのはふたつのお弁当箱。
「まさか、俺の分まで?」
「はい、」
気まずそうに目を逸らされる。
ほんのり暖かいお弁当箱を開けると
「おぉ、!めっちゃ美味しそうだな」
ごく、と唾を飲む。
「あの、美味しくなかったらすいません、」
「ん?あぁ、わかったまぁ、玲菜のことだし美味しいだろ」
信じて卵焼きを食べる。
「な、なんだこれ、」
「美味しくなかったですか、?」
不安そうに見つめる玲菜。、
「なんだこれ美味しすぎる」
ふわふわとろける、なんだこれ上手すぎるだろ、これはヤバすぎる。
美味しすぎるがあまりガツガツと食べてしまった。
「あっそんな急がなくてもちゃんと飲み物も飲んでくださいね?」
そう言って水筒を差し出す玲菜。
「ありがとう」
玲菜の右手に握られていた水筒をとり飲む。
「あっ、」
「ん?」
玲菜の顔がほんのり赤色に染まる。
「い、いや、なんでもないです」
なんだ?
蓋を閉めて水筒を置く。
「それにしても料理上手いな」
「いえ、母の手伝いもあったので卵焼きは私ですが、」
「え?あれめっちゃ美味かった」
「それなら良かったです」
夢中になって食べる祐斗、話で盛り上がる玲菜。
たったったっと階段を上る音が屋上の入口本面からしてくる。、
2人は気づかない。
登ってきた人は慎重に扉を開けて様子を見る。
やはり2人は気づかない完全に二人の世界だ。
「ゆ、祐斗、君、」
落胆した声を漏らす。
逃げるようにして階段を下る人の影。
「私達の、祐斗君を、許さない、、」
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