激重シスコン皇帝は、勝ち気な姫に陥落する
ビンセントは目を剥く。
「……っ!
余計なお世話だ! 僕は姉上以下の女には興味がない!
そんなことも分からないのかい!」
「ハァ!? あんた、堂々とシスコン宣言して恥ずかしくないの!?そんなこと言ってたら一生結婚できないわよ!」
「結婚? 必要ないね!
僕は姉上が幸福であれば、それで十分だ!」
「はい出た!!!ファティマは素晴らしい女性だと私も思うわよ。だけどあんたは度を越してる。気持ち悪い。」
気がつけば、
大衆の面前での口喧嘩に発展。
(皇帝陛下になんという口の利き方を……)
(あぁ、王女様。もうそこら辺で……)
そんな周囲の者たちの声にならない悲鳴など
興奮状態のルチアには察せるはずもなく、
最後のダメ押しをお見舞いした。
「皇帝なら皇帝らしく、背筋を伸ばして帰国しなさい!!」
憮然とした顔をしつつも
船に乗り込んでいくビンセントを見て、
胸のすく思いがするルチア。
小さな島国の勝ち気な王女の姿は、
思いがけず、
遠い大陸の覇国に強烈な印象を残したのだった。
「……っ!
余計なお世話だ! 僕は姉上以下の女には興味がない!
そんなことも分からないのかい!」
「ハァ!? あんた、堂々とシスコン宣言して恥ずかしくないの!?そんなこと言ってたら一生結婚できないわよ!」
「結婚? 必要ないね!
僕は姉上が幸福であれば、それで十分だ!」
「はい出た!!!ファティマは素晴らしい女性だと私も思うわよ。だけどあんたは度を越してる。気持ち悪い。」
気がつけば、
大衆の面前での口喧嘩に発展。
(皇帝陛下になんという口の利き方を……)
(あぁ、王女様。もうそこら辺で……)
そんな周囲の者たちの声にならない悲鳴など
興奮状態のルチアには察せるはずもなく、
最後のダメ押しをお見舞いした。
「皇帝なら皇帝らしく、背筋を伸ばして帰国しなさい!!」
憮然とした顔をしつつも
船に乗り込んでいくビンセントを見て、
胸のすく思いがするルチア。
小さな島国の勝ち気な王女の姿は、
思いがけず、
遠い大陸の覇国に強烈な印象を残したのだった。