気まぐれヒーロー3



それから一方的に責め立てられていたタイガだったけれど、本人はやけに冷静で。
昨日の出来事を淡々と説明していて、飛野さんもようやく状況を理解したらしく、どうにか納得してくれた。


そして、私はといえば……

とばっちりをくらったタイガによる、濃ゆ~い性教育を受けるハメになり。

18禁を超越した凄まじい内容に、息も絶えだえ、もがき苦しみ、自分の無知さを本気で呪った。

官能死する前に、真っ赤っかの茹でダコひーちゃんがタイガをやっつけてくれたから、命からがら助かった。

どうやら、産婦人科には行かなくてもいいというコトだけは、理解できた。


車は再び走り出す。

太陽の下、ある“目的地”へ──。


この道……確か、あそこへ続いてる。

黒鷹の住処。あの倉庫に。


一体飛野さんは、何をしようっていうんだろう。


休日に呼び出すなんて、重要な用事なのかな。

学校が休みの日に彼らと会うのは、初めてだ。

それは、ちょっとでも彼らに近づけてる……ってことなのかもしれない。


私服のタイガは大人っぽくて、お兄さんみたいな雰囲気。大学生でも通りそう。

ほんと、口さえ閉じてれば極上のイケメンだと思う。

残念なことにまだ潰れアンコウの名残りがあるけれど。

飛野さんはカジュアルでシンプル。
無駄な装飾がないぶん、素朴に見えても逆にセンスの良さを感じる。

背が抜群に高く、程よく筋肉もついて、体つきが均整取れてるってのもあるんだろうけど。


それにしても、ジローさんはどうしたのかな。

てっきり一緒に車に乗ってるのかと思ったのに、彼の姿はなかった。


もしや私……彼らの“仲間”になりたいと望んだから……

ショッカーにされたりしたらどうしよう!?

今日、歓迎会なんじゃないの!?

黒い全身タイツとかもらったらイヤすぎる!

女物あるの!?

ああ、でも黒鷹はショッカー養成所だから、ショッカーになる訓練からだよね?

アレか、まずは先輩ショッカーにお酌をするとこから始めんといかんのか!!


「私だけ桃色というわけにはいかんのでしょうか……」

「着いた」


ピンクの全身タイツに身を包む自分を想像しかけたところで、飛野さんの声に現実へ引き戻された。


「ここは……?」


駐車場らしき場所に停まり、私たちは車から降りた。




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