総長は姫を一途に溺愛する。
蓮先輩の家での夜。
 夕食を済ませて少し落ち着いた頃、蓮先輩が低くささやく。

「……ひまり、先にお風呂に入るか?」

 その声に胸がぎゅっと熱くなる。
 うなずくと、彼はにやりと笑い、手を差し出してくる。
 自然に手を握り返すと、蓮先輩は腕を絡め、後ろから抱きしめるようにして一緒に浴室まで歩く。



 湯気の立ちこめる浴室で、蓮先輩は少し距離を保ちながらも、私の髪や肩に触れる。
 その指先の温もりだけで、思わず息が詰まりそうになる。

「……ひまり、体冷えてないか?」

 耳元でささやかれる言葉に、胸がドキドキする。
 自然と顔が赤くなり、うなずくと、蓮先輩は軽く微笑み、肩に手を回して温めてくれる。
 その目には、強い独占欲と愛情が混じっている。



 お風呂から出ると、部屋に戻り、パジャマに着替える。
 蓮先輩はすぐに私の隣に腰を下ろし、そっと抱き寄せる。

「……ひまり、ここから離れるなよ」

 低く落ち着いた声で囁かれると、自然と体を預ける。
 頬を胸に押し当てると、安心感と同時に胸の奥がじんわり熱くなる。

「はい……蓮先輩」

 その答えに、蓮先輩は満足そうににやりと笑い、髪を撫でながら耳元でささやく。

「……俺の姫は、俺だけのものだ。絶対に誰にも渡さない」

 その独占的な言葉に、心臓が早鐘を打つ。
 そして自然に唇が頬に触れ、軽くキスされると、体中が温かさで満たされる。



 夜が更けるにつれて、蓮先輩はそっと私を抱き寄せ、手を握り、寝息に合わせて頭を撫でる。

「……ひまり、安心しろ。俺がずっとそばにいるから」

 その声に、思わず目を閉じて頷く。
 温かく、独占的で、甘い。
 私の心も体も、完全に蓮先輩のものだと実感する瞬間。

 ――夜の静けさの中で、私は改めて思う。
 誰が何をしても、どんな記憶を失っても、私は蓮先輩の姫であり、蓮先輩は私を絶対に離さない。
 その安心感と甘さに包まれ、私は彼の腕の中でゆっくりと眠りについた。
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