ミステリアスなドSくん!
當野さんが、意味が分からないとでも言うような表情でこっちを見てくる。


ひぃぃ!やっぱり違うかった!?




「えっと……、クラスメイトと顔が似ていて、もしかしてって思ったんですけど違いました………?」




當野さんは、驚いたように目を見開いた。


だんだん自信がなくなってきて、顔が下がっていく。


なになになになに!!!


こわいこわいこわいこわい!!!


なんか答えてよぉ!!!


なんて願いは通じることもなく、ガッと手首を掴まれ、半ば無理やり立たされる。




「ちょっとついてきて。」


「わっ!って、え?」




ついてきて……?


まさか、さっきの人みたいに連れ去る気じゃ!


そう思って後ずさる。


でも、逆にもっと近づかれて耳元で囁かれる。




「連れ去らないから安心して。ここじゃ説明できないから。」




色んな人が見てるしね、って。


周りをみるとさっきまで人が少なかったのに、今は十五人くらいこっちをみていた。


私たちこんなに注目されてたんだ。


人に見られてたら説明できないの…?


まさか人に言えないこと!?


いや、それはフツーにあるか。




「わかった?」




顔を覗き込まれて思わずコクンと頷いてしまった。




「じゃあいくよ。」




グイッと腕を引かれる。


って、頷いちゃった!!


……まぁ、ちょっと気になるし、掴まれた腕も振り払えそうにないからついていくかぁ…。


いつも急に来る謎の諦めが発動した。


いつも最後はなんとかなってるし、今回も大丈夫か!


そう思うことにして、"當野さん"か"當野くん"か分からない人についていった。


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