29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡
穏やかで話しやすい人柄であった点は救いだと言えよう。おかげで田森と三人、和やかな時間を過ごした。

面会が終わり、帰りのバスに乗るため、バス停に向かって、田森とレイナは並んで歩いていた。そこでまたちょっとしたハプニングが起きた。

女性の家で二人が通された部屋は応接用にしているという和室であり、当然のことながら、椅子はなく、畳の上の座布団に正座せねばならなかった。年齢のせいかこのところ膝にガタがきている田森にとって、これはなかなか堪えたようであり、女性のお宅を出た途端に、きつそうに足を引きずっていた。レイナは介助したが、これにより歩行速度は著しく落ち、行きがけに調べておいた帰りのバスに間に合わなかったのだ。

不運はそれだけに留まらなかった。その路線は本数が少なく、次のバスは一時間後であった。周囲には時間を潰せるような店もなく、暑い中、ひたすら流れる車を見ながら待ちぼうけを食らうしかなかった。バス停にベンチがあったことだけが不幸中の幸いであった。
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