29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡
「すいません、犬が何か?」

「確か入所の時に少し触れたはずなんだけど、あのね、うちの事務所はね、保護犬活動をしてるのよ。私がNPO法人の顧問してる関係でね。それでね、うちの職員はみんな保護犬を引き取ってるのね」

それは初耳だった。説明を受けた記憶はない。

「私はね、この歳なんで、もう引き取り手のないような高齢犬だけ、今は五匹、もらっててね。医療費はかかるけど、散歩の必要がないからね。うちの倅はまあ、山陰だから広い所に住んでるのもあるけど、六匹よ。大小合わせて。子どもも三人いながらね」

「六匹ですか?すごいですね」

戸建て住宅で庭があれど、いかに地方といえど、子ども三人に犬六匹は大変そうである。それだけでなく、田森の五匹というのも驚きだ。田森は郊外と聞いているが、都内在住のはずである。

「私はね、この国から殺処分をなくしたいのよ。それでね、引き取り手がないコを見るとね、ついもらっちゃってね。でもさすがに自分の身体が効かなくなってるから、今いるコたちを看取ったら、おしまいかな、と考えてるのね」
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