29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡
おそらく、レイナがお手洗いに立った隙に、藤川が田森に伝えたのだろう。

「感心しましたよ。藤川君も同様でしたよ。真戸さんは気丈で聡明な女性です。普通の女性ならショックで取り乱してもおかしくない。それなのに、あなたは涙一つ見せない。どころか仕事に穴を空けず、時間通りにここまでやってきた」

そんなにおだてられるとは思ってもいなかったため、レイナは穴があったら入りたくなった。

「とんでもないです。私こそ、不注意にドアを開けてしまっていけなかったと猛省しています。藤川さんが通りかからなかったら、それこそ一大事に至っていたかもしれません。以後、ベルを鳴らさない訪問者に対しては決してこちらから開けないと誓いました。田森所長にも、訪問先の方にも、ご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ございませんでした」

レイナは頭を下げた。

「やはりあなたは藤川君のお眼鏡に適った方だけありますね」

知っている。田森はすべてお見通しのようだ。それでもレイナはそこには触れなかった。
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